「いい感じに進めて」
便利そうな言葉です。
でも、これだけでは何も作れません。
誰向けなのか。 何を作るのか。 誰が決めるのか。 何をいつまでに出すのか。
このへんが空欄だからです。
会議の日だけ決まって、中身は未定。
会議だけ先に召喚されました。
こういう仕事は、会議で頑張って話すより、会議の前に空欄を見つけた方が楽です。
AIには「答え」より「空欄」を探させる
たとえば、高校生向けの会社紹介動画を作るとします。
分かっているのは、学校訪問で使うことと、長さが3分くらいということです。
朝礼を入れたい。 昼休みも見せたい。 製造現場も入れたい。 設備の話もしたい。 リレーマラソンやロボットコンテストも候補にある。
そして完成日は決まっている。
でも、最終確認する人は分からない。
この状態でAIに「動画案を作って」と頼むと、AIは親切なので空欄を埋めます。
親切ですが、会社の決裁権までは持っていません。
あとで人間から「そういう意味じゃない」が飛んできます。
なので最初に頼むのは完成案ではありません。
次の4つに分けてもらいます。
- もう決まっていること
- まだ決まっていないこと
- 会議で決めること
- 誰に確認すること
これだけで会議の役割がかなり見えます。
会議で決めることは5個くらいまで絞る
話題を増やしすぎると、会議はすぐ横道に行きます。
動画の例なら、まずこの5つで十分です。
- 誰に何を伝える動画なのか
- 絶対に入れる内容は何か
- 誰が素材を出すのか
- 最後に誰がOKを出すのか
- 素材と修正の締切はいつか
ここまで決まれば、作る側が動けます。
逆に、ここが決まっていないのに「3分でいい感じに」は無理です。
3分というのは尺であって、仕様書ではありません。
4枚だけ資料を作る
会議前の資料も豪華でなくていいです。
4枚あれば十分です。
1枚目は、今日決めたいこと。
2枚目は、今もう決まっていること。
3枚目は、ざっくりした構成案。
4枚目は、担当者と期限です。
構成案も完成版ではありません。
「朝礼15秒」「製造40秒」「設備30秒」くらいの仮置きでいいです。
目的は、完成映像を見せることではありません。
「ここに何を入れる?」「これは本当に必要?」と話せる土台を作ることです。
AIに頼むなら、こう聞く
AIには、文章をきれいにするより、会議で使える形にしてもらいます。
たとえば、こう頼みます。
以下の依頼について、会議前の準備をしてください。
1. 決まっていること
2. まだ決まっていないこと
3. 会議で決めること
4. 誰に何を確認するか
5. 会議の最初に言う一言
6. 会議後に送る確認メモ
分からない部分を勝手に決めず、確認事項として残してください。
最後の一文が大事です。
AIは空欄を見ると埋めたくなります。
人間もだいたい同じです。
でも、会社の仕事で勝手に埋めると、あとから別の正解が出てきます。
会議は「話す場所」より「決める場所」にする
曖昧な依頼が来たとき、全部を理解してから会議へ行く必要はありません。
分からないことを、分からないまま持って行けばいいです。
ただし、「何が分からないか」は分けておきます。
誰向けか。 誰が決めるか。 誰が素材を出すか。 いつまでか。
ここが見えれば、会議はかなり短くできます。
気合いで会議を乗り切るより、空欄に名前を付ける。
その方が、会議後にちゃんと仕事が進みます。
