相手「この文字を赤にして」
自分「赤にする基準って何ですか?ほかの資料も統一した方が—」
相手「今その話してない」
自分「いや、同じ原因だから……」
頭の中ではつながっています。
でも会話では、1話の修正からいきなりシーズン構成会議へ飛んでいます。
問題は考えすぎることではありません。
途中の階段を相手が見ていないことです。
頭の中では7段くらい先まで進む
1つの指摘を受けたとき、こう進む人がいます。
今回の修正。
なぜ直すのか。
判断基準は何か。
他の資料も同じか。
次回も起きるか。
チェックリストにできるか。
標準にできるか。
本人には自然な流れです。
でも相手が「今日の資料だけ直したい」なら、途中を省くと話が飛んで見えます。
まず目の前の修正を受ける
「この項目は赤にして」
と言われたら、まず、
「今回は赤に直します」
まで受けます。
そのあと、
「理由が他の資料にも使えそうなので、再発防止の候補として別でメモしておきます」
と分けます。
これなら今の仕事を止めません。
考えたことも捨てません。
「今その話してない」は抽象化の否定とは限らない
納期が近い。
この場にルールを決める権限がない。
会議時間が短い。
単に今は処理順が違うことがあります。
なので、
「今回は個別対応だけでいいですか。ルール化は別で考えますか」
と確認できます。
相手が「今回は直すだけ」と言えば、その場は終わりです。
別メモへ逃がす
再発防止まで考えたくなったら、別の場所へ残します。
- 今回の指摘
- 指摘の理由
- 他でも起こりそうな場所
- 後で確認したいこと
これだけでいいです。
職場で今すぐ採用されなくても、自分のチェックリストにはできます。
会議で通らなかった知恵まで、ゴミ箱へ連行しなくていいです。
「考えろ」と言われたのに広げると怒られる場合
難しいのは、
「言われたことだけやるな。ちゃんと考えて」
と言われた後です。
理由まで考える。
再発防止まで考える。
すると、
「そこまで考えなくていい」
と言われる。
この場合は、自分で考える範囲を確認した方がいいです。
「今回は個別修正までが担当ですか。再発防止案まで出した方がいいですか」
これなら読心ゲームが減ります。
抽象化をやめるのではなく、出す順番を変える
考えを広げる力は、そのままでいいです。
ただ、
今やること。
あとで考えること。
を分けます。
思考の速度を落とす必要はない。会話への出力だけ1段ずつにする。
それだけで、「今その話してない」はかなり減らせます。
話を広げる前に、相手が今どこにいるかを見る
頭の中では「今回の修正」から「次回の再発防止」まで一気につながることがあります。
でも相手は、まだ今日直す1か所だけを見ているかもしれません。
そんなときは「今は今日の修正を決める話で合ってる?」と一度そろえるだけで、かなり噛み合いやすくなります。
今の話が終わったら、「次回も同じことが起きないように、あとで原因も見たい」と別枠で出せばいいです。
脳内では三駅先まで着いていても、会話の電車はまだ一駅目です。
相手に合わせて考える力を落とす必要はありません。順番だけ合わせます。今決めること、次に考えること、あとで残すことを分けると、話を広げる力を保ったまま「今その話してない」を減らせます。
