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AIへの依頼

AIに「いい感じで」と頼まない。「どこまでできたら完成か」を先に決める

AIへ作業を任せる前に、どこまでできたら完成か、何を壊してはいけないか、何を確認するかを先に決めます。

AI「対応しました。完了です」

人間「お、終わったか」

本番「終わってません」

この事故を減らすには、頼み方を格好よくするより、完成の意味を先に決める方が効きます。

「いい感じにして」「全部直して」では、AIも人間も好きな場所でゴールできます。

「完成」を文章にする

たとえばログイン機能なら、

「ログイン画面が出る」だけでは足りません。

  • 正しい情報なら入れる
  • 間違っていたら安全に止まる
  • 未ログインで有料処理を使えない
  • エラー後に戻れる
  • スマホでも主要ボタンが見える

ここまで書けば、完成の形が見えます。

玄関が付いたので家は完成です、とは言わないのと同じです。

優先順位を3段階に分ける

全部を同じ重さで直すと、AIは細かい表示まで元気に触ります。

先に分けます。

  • P0:使えない、課金・権限・データ・本番公開に関わる
  • P1:主要な操作や導線に大きく影響する
  • P2:軽い表示や文言、後でも困らない

まずP0を潰す。

ボタンの角丸より、無料ユーザーが有料APIを無限に叩ける方が先です。

やってはいけないことも書く

AIへは「やること」だけでなく「壊すな」も渡します。

たとえば、

  • 正常に動いている機能を壊さない
  • 関係ない大規模な書き換えをしない
  • 秘密情報を出さない
  • テスト用の課金処理を本番扱いしない

です。

AIは頼まれた範囲を広く解釈することがあります。

部屋の掃除を頼んだら壁紙まで張り替え始めるタイプを想定します。

確認手順まで渡す

「テストして」だけではなく、実際の操作を書きます。

1. 未ログインでページを開く
2. 無料ユーザーで有料機能を押す
3. 有料ユーザーで正常に実行する
4. エラーを起こす
5. スマホ幅で主要ボタンを見る
6. 本番ビルドを確認する

これなら、何を試したか後で分かります。

「確認していないこと」も報告させる

完了報告には、変更したファイルや通ったテストだけでなく、未確認も出してもらいます。

「本番決済は未確認」

「iPhone実機は未確認」

「多言語ページは未確認」

これがあるだけで、完了と未完了の境目が分かります。

未確認を隠した100点より、未確認を出した80点の方が使えます。

AIへ渡すのは「お願い」より「合格条件」

AIに任せる仕事が増えるほど、人間は全部のコードを書く必要がなくなります。

その代わり、何をもって合格とするかを決める仕事が残ります。

「いい感じ」は感想です。

「未ログインでは有料APIを呼ばない」は条件です。

AIにはセンスを当ててもらうより、ゴールテープの場所を先に教える。

その方が、完成した気になる事故を減らせます。

完成条件は、結果だけでなく確認方法まで書く

「動くようにして」だけだと、AIは一度動いた時点で完成と判断するかもしれません。

でも実際には、スマホでも崩れないか、エラー時に止まれるか、権限がない人から触れないか、既存データを壊さないかまで見たいことがあります。

そこで依頼するときは、「何を作るか」に加えて「どう確かめるか」を書きます。

たとえば「保存後に再読み込みしても残る」「空欄なら送信できない」「既存URLは変えない」のように、人が見ても判定できる形にします。

AI「完成しました!」 人間「どこまで?」 AI「完成したところまでです!」では困ります。

成功条件、禁止事項、確認手順、まだ確認できていないこと。この4つがあると、AIの作業を雰囲気ではなく結果で受け取りやすくなります。