「なんかこれ、おかしくない?」
違和感はだいたい、この状態で出てきます。
立派な意見でもありません。
原因もまだ分かりません。
でも捨てるには惜しいです。
違和感は、まだ解凍していないZIPファイルみたいなものです。
中身を順番に開けば、AIへ相談できる材料になります。
最初は愚痴のままで残す
たとえば、営業電話が何でも自分へ転送されるとします。
「また営業電話きた。うざい」で構いません。
そこに事実を足します。
- 採用担当と言えば転送される
- 新規営業か既存取引か確認されない
- 電話で本来の仕事が止まる
- 一度対応すると次から担当扱いされる
ここまで出ると、単に電話嫌いという話ではなくなります。
何が共通しているかを見る
次に、一段だけ上から見ます。
この例なら、問題は「電話」より、未分類の問い合わせを個人へ流していることかもしれません。
一度の善意対応が、そのまま恒久担当へ変わっているのかもしれません。
ここまで見えると、電話以外にも使えます。
来客。 荷物。 社内チャット。 会議。 誰の仕事か決まっていない雑務。
似たものが急に同じ箱へ入ります。
短い名前を付ける
共通点が見えたら、覚えやすい名前を付けます。
たとえば、
電話転送ロンダリング。
善意の担当者化。
責任サブスク。
学術用語でなくて大丈夫です。
名前の役目は、あとで同じ構造を見つけやすくすることです。
個人への悪口ではなく、「何がどこへ流れているか」が分かる名前にすると使いやすいです。
名前を確認項目へ変える
次は、実際に確認できる質問へ落とします。
電話なら、こうです。
- 受付で会社名と用件を聞いているか
- 新規営業か既存取引か分けているか
- 担当外の電話を特定の人へ流していないか
- 折り返しで済むものをその場で転送していないか
- 一度対応した人が永久担当になっていないか
ここまで来ると、改善の話ができます。
AIには「感情を消して」ではなく「分けて」と頼む
AIへは、こんな形で渡せます。
以下の違和感を整理してください。
1. 起きた事実
2. 自分が困ったこと
3. 複数の例に共通すること
4. 覚えやすい短い名前
5. 確認する質問
6. 改善案
個人攻撃ではなく、仕事の流れとして見てください。
感情を消す必要はありません。
「腹立つ」は、負担が発生した場所を探す手掛かりになります。
AIに丸投げするのではなく、具体例を渡して一緒に分解します。
違和感は、記事や仕組みの材料になる
同じ方法は、音楽の好みでも使えます。
「この曲好き」から、女性ボーカル、強い低音、速いリズム、戦闘曲っぽい勢いまで分ける。
嫌いな要素も出す。
するとAIへ曲の条件を渡しやすくなります。
仕事でも趣味でも同じです。
「なんか嫌」を捨てずに、何が嫌かまで分ける。
そこまでできれば、AIは愚痴の処理係ではなく、違和感を記事・チェックリスト・依頼文へ変える加工機になります。
違和感は、最初から立派な言葉にしなくていい
「なんか変」「ここだけ毎回しんどい」「前と話が違う気がする」。最初はこの程度で十分です。
大事なのは、そこから具体例を2つか3つ拾うことです。
たとえば「依頼時には自由に決めてと言われた」「提出後には勝手に決めるなと言われた」。ここまで出れば、AIにも人にも相談しやすくなります。
逆に、最初から「組織構造上の権限不整合です」と格好よくまとめる必要はありません。名前を付けるのは最後でいいです。
違和感に先にスーツを着せると、中身がどこかへ行きます。
事実を並べる。違いを見る。共通点を探す。最後に短い名前を付ける。この順番なら、もやっとした感覚を勝手な決めつけにせず、確認できる形へ変えやすくなります。
